1.ホヤの修理
(1)硝子を削る
硝子は綺麗に割れているので、隙間は全くありません、この状態で銅テープを巻いたりしてもはまりませんので、硝子をいったん削ります。
メンドクサイし破片が怖かったけど、ダイヤモンドやすりでギコギコ少しずつ削ります。
(2)銅テープを巻く
銅テープを破片の一周以上巻ける長さに切ります。
次に、巾が18㎜で少し大きいので、5mm~8mmほどカットします。
銅テープ自体は非常に薄かったので、強引にステンレスのはさみでカットしました。
刃が痛む可能性がありますので、皆さんはきちんと金属切りはさみでカットしてください。
同様にホヤ本体も銅テープで断面を覆います。
(3)組み合わせる
ホヤ自体が立体的のため、ステンドグラスの様に机に置いてのはんだ作業ができません。そのため、ホヤ本体とガラス片の裏側に紙粘土を利用して仮止めします。
紙粘土ですが粘土なのでおそらくは”はんだ”の熱にも耐える事ができると思います。
組み合わせてみましたが、自分で想像していた以上に削りすぎたようです。隙間の紙粘土がめちゃくちゃ見えています。
こんなに隙間が大きくて”はんだ”をうまく溶かして埋める事ができるか、少し心配です。
(4)”はんだ”作業
”はんだ”ゴテに電気を通して温めます。そして銅の部分も”はんだ”がくっつきやすい様に温めます。ステンドグラスを作る際に銅テープが選択された理由は多分、
1)熱電動が良い=あたたまりやすい。
2)やわらかいから硝子に巻きやすい。
からなんだろうなー と、思いながら、”はんだ”ゴテで悪戦苦闘する事約30分
何とか、くっつける事ができました。
紙粘土もはんだの熱で熱くなったため、粘土の水分が蒸発して、ホヤの内面に水滴となってついています。
”はんだ”が冷めると当然ですが、がっちり固定されています。
(5)”はんだ”の融点
ここで、ふと一番肝心な事に気が付きました。今、直しているのは、ホヤですが、当然使用する際には、火をつけます。
火がそばにあるので、熱くなります。
あれ?火をつけたら”はんだ”って溶けない?
”はんだ”の融点ってそもそも何度なんでしょうか?
1)”はんだ”の融点
Sn(錫)100%だと 融点は232℃Pb(鉛)100%だと 融点は327℃
ところが、Sn(錫)63%とPb(鉛)37%の割合でまぜた”共晶はんだ”だと 融点は183℃
と融点が下がります。
不思議です。
最近では鉛フリーの”はんだ”が世にでており、
こちらは、Sn(錫)ーAg(銀)3%⁻Cu(銅)0.5%で出来ています。
こちらの融点は約220℃ です。
なので、今使用している”はんだ”が鉛の”共晶はんだ”だと183℃、鉛フリーの”はんだ”だと約220℃。
でも手元にある”はんだ”は昔に買ったものなので、どちらかわかりません。
ちょっと微妙な温度帯です。
2)熱と膨張と予防策
熱を少しでも予防するため、に金属面に紙粘土を張り付けてみました。又、温度といえば、熱膨張の違いを考慮する事を忘れていました。
膨張の力でガラスが パリーンと行くかもしれません。
銅が見えた方が、かっこいいんですが、背に腹はかえれませんので、これで我慢します。
一日乾燥させてから、点灯試験です。
2.名もなきオイルランタンの点灯式と明るさ検証
(1)灯油を入れる
灯油をいれて約30分の間、置いておきます。芯に灯油が完全に回ったと思われるまで、待ってから火をつけます。
(2)点灯式
火をつけて、ホヤをかぶせます。煤がでまくりです。
芯の先がけば立っているので、調整ねじを回しても下がりません。
なので、しばらく芯の先が燃えるまであきらめて、煤がでなくなるまで待ちます。
最終的には、約1~2㎜程芯がでたぐらいで煤がでなくなりました。
”はんだ”はなんとかもってくれているようです。
3.暗くなってからの明るさ検証
前回と同様に回りが暗くなってから、明るさ検証です。(1)名もなきオイルランタン
中国製のハリケーンランタンよりも暗い感じです。
※中国製ハリケーンランタンの点灯式の記事はこちら
明りの色はハリケーンランタンよりもより赤っぽい色です。
植木鉢の枝も葉もよく見えません。
手元だけを照らす感じです。
手を上にかざしてもあまり熱くありません。
12月の冷気に負けてしまっています。
やっぱり光量と熱量が比例しているのでしょうか。
本当に手元を照らす事だけを目的としたランタンとして割り切って使用したいと思います。
つぎは、ランタンケースでもつくろうかな?
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