1.薪を作るには 切る?割る?
焚火を楽しむには薪を準備する必要性があります。薪を作るには、『道具』を使用して、『木』を適度な大きさに”カット”して『薪』を作ります。
木を”カット”する。
”カットする”には二つの意味があります。
(1)『適当な長さ』にカットする
(2)『適当な太さ』にカットする
(1)『適当な長さ』にカットする
1)カットの内容
釜戸やストーブに使用できる、適当な長さにカットする。=適当な長さに”切る”。
木を”切る”道具として一番適しているのは、ノコギリだと思います。
漫画の世界の様にナイフや刀等で木を横側にスパッと切る事は初心者には無理です。
万が一切れたとしても、木が細くて折れたのか、たまたまと思った方が良いと思います。
ナイフ・鉈・斧で横側に”切る”には、刃を何度も木に当てて、徐々に削って、削る事を繰り返す事でが結果として”切る”こととなります。
※ここでの鉈は 両刃の鉈としてください。
ノコギリは、小さな刃が、木を削って、削って、削る事で”切る”ことができます。
アウトドアで木を切る場合、刃断面の仕上げを気にする必要性は有りませんので、刃は大きく粗くても問題ないと思います。逆にハードに使う事が多いことから耐久性が必要です。
2)購入するなら
アウトドアでの使用を前提に購入する場合、①刃は伐採用
②形状は折り畳み式
のノコギリがおすすめです。
刃は長い方が、一度のストロークで多く切る事ができますが、刃が長いと逆に携帯性が落ちます。
又、折り畳みの形状で刃が長いと当然持ちての部分も長くなります。
持ちての部分もある程度長い方が両手で持って切れるので楽かもしれませんが、やっぱり携帯性を考えると…。
このあたりは、自分のキャンプスタイルに合わせて選んでいただければ良いと思います。
(2)『適当な太さ』にカットする
1)カットの内容
適当な長さに切った木を火勢に合わせて太さを調整します。最初に火をつける時の細い枝(精々割りばしサイズ)の太さに始まり、最終的には腕位の太さといった使い易い太さにカットします。
=適当な太さに”割る・裂く”
この時”割る・裂く”のは木の繊維に沿って”割る・裂く”事となります。
木の繊維方向に楔を打ち込んで割”る・裂く”事となります。
木を”割る”道具として適しているのは、一般的には鉈や斧といった金属の厚刃で、ある程度重量のあるの道具です。
これらの道具はあくまでも、適当な長さに切ったものを、割る・裂く時に使用します。
割る・裂くための道具ですので、刃物ではありますが、切れ味は無くても問題ありません。
2)使うコツ
極端にいえば、木に食い込むだけの刃があれば問題ありません。鉈や、斧を木に食い込ませて一緒にたたきつければ、簡単に割る事ができます。
※刃があってある程度切れ味がある方が、鉈などで藪を払うときには便利ですが…
又、鉈や斧はある程度の重量がある方が木を割るときには楽に作業ができます。
無理に力を入れてスピードで割るのではなく、質量の力で割るイメージをもって道具を扱うと簡単に割れますし、疲労もたまりません。
2.結局必要な道具は…
なので、キャンプで薪を扱うには、”ノコギリ”と”鉈・斧”があれば使用する薪の太さによって火の調整を行う事ができます。薪を、その辺の野山から調達するなら、鉈や斧にお世話になるほどの太さの木ってあんまり集めません。こんな時では 優先順位は①ノコギリ、②”鉈・斧”になります。
逆に、キャンプ場等で薪を販売している所では、何故か理不尽な太さの薪を売りつけてくるキャンプ場などを見かけた事があります。
これは自分で細いものを作れとゆうことなのでしょうか?
道具があれば良いのですが…。
こんな所では、優先順位は①”鉈・斧”、②ノコギリの順になります。
自分がどのようなキャンプ場に行き、どの様に、薪を調達するのかによってメインに使用する道具が変わってきます。
結論としては、携帯性のよい道具を両方持っていけば良いだけですが…。
3.薪割でのナイフの出番は?
(1)ナイフで出来ること
さて、ブッシュクラフトでは、薪割の時にナイフの出番ですが、①フェザースティックを作る際に使う
②バトニングのテクニックを使って ナイフで薪を割る
です。
実際、私は鉈や斧はもっていません。
キャンプの時などは、刃厚が約5㎜のシースナイフ(握る部分と刃の部分が一体構造になっていて堅牢な作り)を使用しています。
これで、
①フェザースティックを作り、
②その変に転がっている木でバトニングして薪を割ったりしています。
又、ナイフで割れない(裂けない)強さの薪の場合、ナイフで出来た割れ目に形の良い木や石を入れて『楔(くさび)』として用い木の棒で叩いて割ったりもします。
横道にそれますが、アウトドアでは道具を一つの用途にとらわれ過ぎてはいけないと思います。
なんでも道具になります。
発想次第でアウトドアはより楽しいものとなります。
逆にアウトドアライフは既成概念にとらわれず、発想を楽しむものだと思います。
4.木元竹裏(木本竹裏?)
木や竹を割る際に 裂け易い方向性がある事はご存知でしょうか?これを説明する言葉が、『木元竹裏』とカブスカウト(ボーイスカウトの前段小学校低学年くらいの年齢)の時に習いました。
(1)木
根本の方から刃を入れると 繊維の関係で割りやすい(裂けやすい)(2)竹
裏(穂先)の方から刃を入れると 繊維の関係で割り易い(裂けやすい)のです。
こればかりは、実際に体験していただかないと 理解できないと思います。
ですが、本当に割る際での粘りが違います。
特に非力な子供や女子では薪割に対する印象が大幅に変わってくると思います。
この格言の通りに木を割ってみると、
木は簡単に、刃が入り割れるし、
特に竹を割る際には繊維に沿って 一直線に簡単に”パカン”てわれます。
破片も飛びにくくなるし、竹ではささくれず、とげも刺さりにくくなります。
2.薪割でのナイフの使用方法(バトニングテクニック)や、3.木元竹裏については、別の時により詳しくまとめてみたいなと思います。
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